2017年10月9日月曜日

Big Spender - Shirley Bassey と Queen の2つ 和訳

Big Spender - Shirley Bassey と Queen の2つ 和訳


クイーンのライブ、ハマースミス・オデオン(1975年)は、DVDが公式で販売されていますが、アンコールで、フレディが着物(和装)をストリップしていたのが印象的でした。

その時に歌っていたのが「Big Spender ビッグ・スペンダー」です。




もともと「ビッグ・スペンダー」は、「Sweet Charity スウィート・チャリティー」という、ブロードウェイのミュージカル(1966年)と、映画(1969年)のために作られた曲です。

劇中ではストリッパーの女性たちが、金持ちそうな男性に向けて歌う、というシーンで使われていました。


その後、イギリスの歌手、Shirley Bassey シャーリー・バッシーがカバーして、シャーリーの代表曲のひとつになりました。


▼映画「スウィート・チャリティー」の「ビッグ・スペンダー」




▼シャーリー・バッシ―の「ビッグ・スペンダー」
シャーリーはエリザベス女王から勲位(デイム)を授与されています。




まずは、シャーリー・バッシーの「ビッグ・スペンダー」から。
そのあと、ロックにアレンジしたクイーンの和訳です。



"Big Spender" Shirley Bassey 和訳


The minute you walked in the joint,
アンタがここに来た時に

I could see you were a man of distinction,
他のゴロツキとは別格だって、ピンときたわ

A real Big Spender,
なんて羽振りの良い男

Good looking, so refined.
上物の身なりに、身のこなし

Say, wouldn't you like to know what's going on in my mind?
言ってよ、あたしが何しようとしてるか知りたくない?

So let me get right to the point,
焦らさないで
今すぐ、始めようじゃない

I don't pop my cork for every man I see.
今までの男じゃあ、満足できなかったわ

HEY Big Spender,
ねえ、金払いの良い旦那さん

Spend a little time with me.
ちょっとだけ、あたしと良いかしら


Wouldn't you like to have fun? Fun? Fun?
一緒に遊びましょ
ふざけて、ウサ晴らしして、楽しんで

How's about a few laughs? Laughs?
二人で笑いましょ
ね、おっかしいったら、うふふ

I can show you a good time,
素敵な夢を見せてあげる

Let me show you a good time.
ほら、夢を見させてちょうだいな


The minute you walked in the joint,
そりゃもう、アンタが一歩入っただけで分かったの

I could see you were a man of distinction,
その辺のロクデナシとは、比べもんにならないってね

A real Big Spender,
こりゃあ、懐具合の良い男

Good looking, so refined.
良いもの持ってるわね、タダ者じゃないその振る舞い

Say, wouldn't you like to know what's going on in my mind?
冷やかしに来たんじゃないんでしょう
言って?
あたしがどうしてあげようか、聞きたくない?

So let me get right to the point,
回りくどいのはよしましょ

I don't pop my cork for every man I see.
アンタなら、存分にあたしを満たしてくれる

HEY Big Spender,
あら、とっても気前の良いお方

HEY Big spender!
ねえ、お金持ってるんでしょう

HEY Big spender!
こっち向いてよ、金払いが良い旦那さん

Spend a little time with me
ちょっとあたしと遊んでいかない?




以上です。


これをロックにアレンジした、クイーン版です。

フレディは男性ですが、本来は女性が歌う曲なので、金ヅルの対象を、男性か女性か、迷いましたが、どちらとも取れるようにしました。


▼ハマースミス・オデオンの着物フレディ。
「ビッグ・スペンダー」は1コーラスしか歌わないので、実質1分30秒です。






では、1コーラスだけクイーンの「ビッグ・スペンダー」を。


"Big Spender" Queen 和訳



The minute you walked in the joint,
君がさ、ここのドアを開けたとき

I could see you were a man of distinction,
僕には分かったよ、その辺のヤツとは格が違うってね

A real Big Spender,
めっちゃ金持ってんだろ

Good looking, so refined.
ブランドで身を固めて、ただよう雰囲気

Say, wouldn't you like to know what's going on in my mind?
言ってよ、僕がどうしてあげたいって考えてるか、知りたくない?

So let me get right to the point,
お遊びはやめて、本気出そう

I don't pop my cork for every man I see.
物足りない奴ばっかりで、くさってたとこなんだ

HEY Big Spender,
ねえ、お金持ちさんったら

Spend a little time with me.
ちょっと僕と、良いコトしてかない?




以上です。

▼和訳付き動画を作りました。
ほんとーに!悔しいことに、着物フレディ(ハマースミス・オデオン)のライブは権利に引っかかるので、アット・ザ・レインボー1974年から動画を作りました。




なんと。
2018年11月になって、ハマースミス・オデオンの動画が解禁になったようです。(期間限定かもしれません)


▼着物フレディのビッグ・スペンダーで、字幕動画です。




おまけ


ハマースミス・オデオンのカメラワークの所為で、せっかくフレディの着物ストリップがよく分からなかったので。

画像で語る、着物シーン。


▼こんな感じで歌っています。着物はこんな色柄なのですね。





▼妖艶な。気分はブロードウェイのダンサーか、ストリッパーか。





▼和装でも、マイクスタンドの杖は変わらないのですね。





▼この伊達締め?紐?は赤です。
まあ、帯なんてキッチリ締めていたら、すぐ脱げないですし。





▼こう、しゅるっと解きます。
脱がないで、着ていたままでも良いのに。





▼おみ足をちらりと。と言っても一瞬で全部脱ぎます。
シャーリー・バッシ―みたいに、少しだけのアピールで終わりにしても…。





▼紐が解放されるまで、1分も無い。
ブライアン・メイはマフラーをしていたから、暑い、ということは無いと思う。





▼以上、フレディの着物でした。





このパフォーマンスは、来日したときに、日本のストリップ・バーに行って、ダンサーが和服を脱ぐシーンに影響されたらしいです。


フレディは、舞台だけではなく、普段から着物を羽織っているようです。
普段着にしても、作務衣か甚平じゃダメなんでしょうね。

他のメンバーの和装は、別の機会にでもアップします。






12 件のコメント:

  1. こんばんわ!高橋です。
    Queenにもこんな(裏Video)があるんですねぇ~!知りませんでした。
    今後ももっともっとオマケを付けて下さいネ!

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    1. こんばんは♪
      Mr. Fairy Feller、高橋さん。

      今回のおまけは、秘蔵のフレディ着物ストリップ画像が炸裂です(笑)
      振袖を着て、大開脚というのがフレディらしい。

      ところで、ねこ部屋に「ドント・ストップ・ミー・ナウ」の字幕付き動画をアップしましたよ。

      現在の公式のPVは、デジタルに変換するとき、画面のサイズを上下に大きくカットしたもので、頭や顔、足が見切れていますが、ねこあるきは、本来のサイズ(16mmフィルムサイズと言うようです)の動画を見つけたので、あれやこれやしました。

      お暇な時にでも、ねこ部屋に遊びにいらしてくださいね。

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  2. ねこあるきさま、初めまして!
    ねこあるきさまの和訳に、とりつかれている、超初心者Queenファンです。
    このBig Spenderの動画と和訳に夢中です!!
    歌詞の意味をわかっていて見るのと、わかっていないで見るのとでは、
    興奮度合がまったく違います。
    どうしてもひとことお礼がいいたくて・・・
    素敵な翻訳を、本当にありがとうございます!

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    1. くまさん、ねこあるきです。
      初めまして、こちらこそお気に召していただき、ありがとうございます。

      超初心者さんはキラキラしていて、大歓迎です!
      ビッグ・スペンダーは、私も個人的に大好きで、くまさんにもこの良さが分かっていただけてさらに嬉しいです!
      実はヒゲマッチョになってもフレディは「ビッグ・スペンダー」を歌ってくれているんですよ。1986年のウェンブリーのライブで見られます。こっちは本当に脱いで、ショートパンツだけになります(≧∇≦)キャー

      歌詞が分かると、ぐっと世界に入り込めますよね!
      レインボーでのフレディの、手つきが妖しくて最高です。
      小さなブログですが、また、ぜひ遊びにいらしてください♪

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  3. ねこあるきさま、返信とても嬉しいです!ありがとうございます!
    そうなんですか!ウェンブリーのライブ、CDは聴いたのですがDVDはまだで…
    (長髪時代があまりにも妖艶で好きすぎて、映像部門がなかなか先にすすめません笑)
    でもそうと聞いた日には見ないと!と思います。

    QUEENの曲をいま少しずつ履修しているところなのですが、
    CDの歌詞カード翻訳は乱暴な気がして、ねこあるきさまの翻訳のほうが、
    ずっとずーーーっと素敵で、心にしっくり響くので、
    ねこあるきさまの訳を公式にしてほしいです…

    たくさん和訳つき動画拝見させていただいておりますし、これからも更にお世話になることと思います。
    Queenファンの皆様方は才能豊かでサービス精神も旺盛で、さすがQueen、ファンまで質が高く見事だと感服している日々です。

    こんなに夢中になれるものと出会えて、いま楽しくて幸せでたまりません。
    暑苦しく返信してしまい、すみませんでした。
    美しい翻訳に、心から感謝です!!どうもありがとうございます!

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    返信
    1. くまさん。わー、ごめんなさい。フレディ短パンじゃなくて長パンでした。
      ▼1986年のビッグ・スペンダーの動画です。
      https://www.youtube.com/watch?v=rrV_YWbCpBM

      私もくまさんと同じで、ヒゲが生える前までを入念に観ています。初期から79年までのフレディが好きすぎて、未だに80年以降は映像のチェックが甘いです。(上記のとおり、間違えたし;)

      歌詞カードは、時々「??」と思うことがあって、日本語としてなんかおかしいといいますか、1行は良くても次の行とのつながりが良く分からなくて、結局自分で和訳した方が早いと思った次第です。
      私の意訳でよろしければ、お役に立てられて本当に嬉しいです。
      ご一緒にクイーンの世界へ浸りましょう!

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  4. ねこあるきさま

    またしてもご丁寧な返信をありがとうございます!!
    ウェンブリーの動画、拝見しました!
    ビリビリひらひらのシャツを、結局首から抜いてぬぐ仕草が可愛いかったです!
    「ヒゲが生える前までを入念に」ねこあるきさまもそうなんですか…!!
    ヒゲフレディを長髪フレディと同じぐらい愛せないと、フレディを愛する資格がないのでは…と真剣に思い悩んでいたので、少し安心しました。
    ねこあるきさまの「MARCH OF THE BLACK QUEEN」と「OGRE BATTLE」の訳を昨日拝見し、全身総毛立つように興奮し、心がぶるぶると震えました。まるで神話のような名画のような、壮絶でおそろしくうつくしい光景が、目の前に広がってくるようでした。大人向けの怖くて綺麗でゴージャスな絵本を、背徳感をもってドキドキと読んでいるような気持ちになりました。
    ねこあるきさまの訳を初めて拝見したのは、'39でした。そのときも、気づいたらぼろぼろ泣きながら動画画面を見つめていました。
    本当に素晴らしい訳なので、一気に拝見するのがもったいないようで、少しずつ大事に大事に浸りたい気持ちです。でもやっぱり一度にたくさん見たい気も…我慢できるかわかりません(笑)
    ねこあるきさま、心から感謝します。本当にQueenのファンになって、いいことばかりです!

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    1. くまさん。いつも明け方ですみません、ねこあるきです。
      コメント有難うございます。
      ヒゲフレディのビッグ・スペンダー、ご覧になっていただけましたか(笑)

      フレディは79年までと、80年代、そして晩年の3つの時期は、別人かと思うほどです。私が一番大好きなのは79年までです(断定)
      ルックス大事!声もちがう!曲もちがう!という偏った愛し方を私はしているので、くまさんもご安心ください(?)
      '39で号泣する方が、私以外にもいらっしゃって嬉しいです。和訳の最中、なぜかすごく泣けてきて、さらにフレディが歌うライブ版の字幕動画を作ってみて、これがもっと泣けてしまいます。なぜか分かりませんけれど'39は心に響きます。くまさんも分かっていただけますか。
      「クイーンⅡ」のサイドブラックは、まったくもって仰る通りです。
      ぞくっとするような恐ろしくも美しい、見てはいけないのに引き込まれてしまう、悪魔に魂を売り渡したような世界が広がって、怖いのに目が離せない感覚です。
      くまさんにブログや動画をご覧になっていただけて、とても感謝しております。

      削除
  5. ねこあるきさま

    またしても丁寧な返信いただき、申し訳ないような気持ちになりました。こんな新参者の私に、お優しくしてくださり、本当に胸がいっぱいです…本当にありがとうございます。
    '39について、少しだけ書かせてください。
    私が最初にねこあるきさまの訳詞を見たのは、カラーのダイヤ柄のタイツを着て、フレディが'39を歌った77年のライブでした。
    私たちにわかファンにとって、フレディはもういなくて、でもフレディの残してくれた歌をこんなにも一生懸命聴いていて、でもどんなに好きになってももうフレディには会えないんだ、という気持ちが、この曲の歌詞とシンクロして、嗚咽するほど泣きました。フレディが生きていたとき、自分も確かに生きていたのに、この人の魅力に気づかず、一体何をしていたんだろう、という後悔の気持ちもそれに拍車をかけました。
    でも、映画ボヘミアン・ラプソディを観て、映画を好きになって、Queenを好きになって、フレディ以外の、ブライアン、ロジャー、ジョンは、自分たちとまさにいま同じ時代を生きていて、むしろそのことが凄く奇跡みたいなことで、とても幸運なことで、そのこととも曲はシンクロするようで、そしてQueenの曲は、また何十年か経ったあとも、やっぱり自分たちみたいな突然好きになってしまったファンに愛されて、そのまた何十年後も、もう自分もあちらへ行ったあとも、そのずっと後もずっとずっと、Queenならば繰り返し繰り返し愛されるんだろうと思えて、そういう果てしなく続く感じにも、泣かずにはいられない、うまく言えませんが、そんな'39でした。曲調がとても安心感のあるものなのも、救われるというか、愛してしまう理由です。そしてねこあるきさまの訳詞が、本当に素晴らしくて、最高です!とてもわかりやすく、優しい訳で…
    ブライアンの歌う'39も素敵ですが、フレディが歌うのを今聴くと重みが違うといいますか…たまりません。大好きです!!泣きます!!

    また興奮してつらつらと書いてしまいました。ごめんなさい。
    ねこあるきさまが若いフレディ好きだとわかって、私本当に安心しました!
    それもとてもありがとうございます(笑)

    ねこあるきさま、本当に色々と、ありがとうございます…感謝しきれません。

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    1. くまさん、ねこあるきです。コメント有難うございます。
      クイーンがお好きならば、年数は関係ないと個人的に思いますので、立場は同じです。どうか、かしこまらないでお気軽にお願いします。

      和訳する時、自分の主観は入れないように心掛けていますが、フレディが歌うサーティナインは、どうしてもフレディが過去から手を差し伸べているように見えて、「僕の声を聞いて」と現在に向かって必死に訴えかけているようで、私もくまさんと同じでした。
      何年の月日が隔てていようと、フレディがそこに存在したのは事実で、いつ歌声を聴いても新鮮で、でもどこか気持ちが虚しいままで、いなくなってしまったのが悲しくて。それでも自分は生き続けていく、人生は続いていく、「憐れんで」のフレーズが、フレディの声で聴くともうダメです。書いているだけでまた泣けてきました。すみません。

      まだロジャーやブライアン・メイが活動していてくれて良かった。映画をリアルタイムで見られて、きっとすごくラッキーな事なんです。いつか私がいなくなったあとも、後世は聴き続けて行って欲しいなあ、と願うばかりです。

      英語も素敵ですが、日本語の良さが分かるのは日本人だけです。直訳ではない、日本語ならではの表現で和訳すると、こんなにも曲が心に突き刺さるのかと改めて思います。
      拙い文章ではございますが、くまさんがクイーンをお聞きになるひとつの参考になれれば幸いです。いつも本当にありがとうございます。

      削除
  6. ねこあるきさま

    変な時間にごめんなさい!
    ねこあるきさまの上の返信を読んで、おいおい泣いてしまって、すぐにお返事できませんでした。

    さっき、twitterでとても素敵なQUEENの漫画を見ました。
    (リンクです↓)
    https://twitter.com/dakumitive/status/1085521791865446400

    これを読んで、泣いて、ねこあるきさまの返信を思い出してまた泣いて、
    パソコンを開いて、実際返信を読み返してまた泣いて、涙が涸れそうです。
    そんなこんなで、変な時間にこれを書いています。

    こうして時代なんか軽々と飛び超えて曲を愛し聴き継いでいくことが、フレディの一番喜ぶことなのだろうと思えて、たまらない気持ちになりました。

    人は二度死ぬという有名な言葉を借りれば、フレディを知って好きになってしまったら最後、忘れられる人などいるとは思えず、二度目の忘却による死はフレディには無縁の心配で、その芸術的なパフォーマンスの莫大な遺産が、ずっと先のまだ生まれてすらいない未来のファンの幸せまでをも、既に確約してくれているようです。

    ねこあるきさまのこのブログも、字幕付きの動画も、長く長くずっと愛され続けると確信します。
    こういうふうに文字で残していただけていることの、なんとありがたいことか…
    インターネットやSNSって、本当にすばらしいですね。
    フレディには間に合いませんでしたが、この恩恵にあずかり楽しめることには間に合ってよかったです。
    そして自分が、この訳にじーんとできる日本人として日本に生まれて日本語がわかって、本当によかったと。
    (日本は変な国になってしまいましたが、Queenが愛してくれた日本、なんとかもっとよくなってほしいです)

    話があっちこっちしているうえ、明け方で変なテンションでごめんなさい!
    またお邪魔して暑苦しくコメント残してしまうこと、容易に想像できます。
    どうぞお許し下さい。憐れんで下さい。(笑)

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  7. ねこあるきさん 初めまして。
    時々和訳の検索で拝見させていただいてます。
    この歌の歌詞を2通り載せていただいて嬉しいです!
    最近発売されたクイーンの詩集は読まれましたか?
    全曲和訳載ってますが、ご意見聞きたくコメントしました。
    ねこあるきさんの和訳で‘39はとても好きな和訳でした。
    これからも覗きに来ますね。

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