2016年4月23日土曜日

Rape Me (1991 Home Demo & Live) - Nirvana ホームデモとライブの歌詞を和訳

Rape Me (1991 Home Demo & Live) - Nirvana 和訳


レイプ・ミーは私の知る限り、3つの歌詞があります。
1つは、「ホーム・デモ」と呼ばれる、ロサンゼルス自宅でカセットテープに録音した1991年5月のもの。
(追加で和訳しました)

2つ目は、1991年ライブのもの。
これが私の中でお馴染みになっているので、今回和訳しました。

3つ目。「イン・ユーテロ」3rdアルバムに収録されたもの。
1991年ライブに、ちょっと歌詞が付け足してあるのと、ドラム担当のデイブによるコーラスが入ります。これが完成形だと思います。


歌詞は「ホーム・デモ」1991年5月が一番分かりやすい内容です。
そこから大分削られて、一番少ない歌詞が1991年ライブのもの。


イン・ユーテロでは、1991年ライブのものに、自分を蹂躙していたものが、腐臭を放ちながら朽ちていくのを、冷たく見下ろしているような描写の歌詞が付け加えられています。

つまり、自分の人生を勝ち得る、という意味が入って完成形となりました。


「レイプ・ミー」は、他の意味にも解釈できますが、このブログでは、カートの意思に従って女性視点の和訳です。


それにしても、ひどいタイトルです。
まだネヴァーマインドが売れる前、ライブで「レイプミー」と歌いだしたとき、客席から罵声が飛ぶこともありました。


実際、「レイプ・ミー」のタイトルでは販売しない、と
大手スーパーマーケットから締め出されて、スーパー販売用はタイトルを「Waif Me ウェイフ・ミー」に切り替えています。


1991年パラマウントのライブでは、カート・コバーンは歌う前に曲の説明をします。

"This song is about hairy, sweaty, macho, redneck men..."
「この曲についてイメージとしては、
毛深くて、汗臭くて、筋肉質で、教養の無い下級労働者が・・・」

一度言葉を切って、視線をさまよわせ、言葉を探すカート。
そして言い切ります。

"Who rape."
「レイプしているんだ」


▼1991年パラマウントのライブ「レイプ・ミー」。
1:10あたりで、カートによる曲の説明が入ります。




"Rape Me" (1991年ライブ版の和訳)※女性視点です。


Rape me
犯してよ。

Rape me my friend
犯してよ、いつもみたいに。ねえ。

Rape me
犯して。

Rape me again
何度だって犯すといいわ。


I'm not the only one 
私が特別って訳じゃない。分かる?

ah, I'm not the only one
特別強い人間じゃない。

ah, I'm not the only one
至って普通だわ。

ah, I'm not the only one
何かの才能があるわけでもないの。
覚えておいて。


Taste it
ゆっくり味わうといい。
好きなだけ時間を掛けて。

Do it and do it again
何度も何度も繰り返してさ。

Hate me
私が憎い?
じゃあ、憎めば良い。

Rape me, my friend
私をもっと汚してよ。
あなたなんか怖くないわ。


I'm not the only one 
あなたは私みたいな普通の子ひとりも屈せることができないのよ。

I'm not the only one
ただの小娘に暴力をふるってるだけで、何もかも奪ったつもりでいるのね。
バカらしいわ。

ah, I'm not the only one
非力な私を力ずくでも手に入れようって、なに?

ah, I'm not the only one
私に特別な価値はないわ。その辺の子と変わりないのよ。
それすら、何一つ手に入れられないのね。


Rape me
ほら、犯せばいいでしょ。

Rape me, my friend
さっさとやりなさいよ、親愛なる友達さん。

Rape me
力では適わないんだから楽なものでしょ。
性欲だけが脳を支配して、哀れだわ。

Rape me again
好きなだけ犯しなさい。
だからって、あなたのものになったわけじゃない。


I'm not the only one
私だけじゃないわ。みんなそうよ。
あなたが手を出した女の子はみんな、あなたなんてどうでも良いのよ。

ah, I'm not the only one
誰かの幸せな人生を壊してやった、ってご満悦のところを悪いんだけど。
あなたの行いは災厄となってその身に降りかかるのよ。

ah, I'm not the only one
無力な女の子を虐げて、戦利品のように誇っているの?
バカじゃない?
私ひとりだって征服できないくせに。

ah, I'm not the only one
私が特別な訳じゃないって言ったよね。
この先、誰もあなたのことを気にしたりしないわ。
無様に人生を終えることね。


Rape me! 
犯してよ!

Rape me!
犯せばいいでしょ!

Rape me!
好きなようにしたらいいわ!

Rape me!
ほら、犯しなよ!

Rape me!
やれよ!

Rape me!
気が済むまで犯せ!

Rape me!
犯すだけしか出来ないクズが!

Rape me!
犯せ!
あんたなんかにやられたぐらいで大したことじゃないわ。


以上です。

▼和訳字幕付きの動画です。
字幕は、日本語と英語が選べます。





この曲の真意は、無力で抵抗すらできない人間が、どんな目に遭わされても、決して精神的に負けない不可侵の尊厳というか、強さを表しているのだと思います。


ホーム・デモの「レイプ・ミー」は、本来はカート・コバーンが、発表する意図が無かっただろうということで、あえて和訳はしなかったのですが。

和訳はおろか、ちゃんとした歌詞ってあまりないみたいなので、(あっても間違ってたり)ついでに訳します。

カートは発表するつもりが無かった、ということはご理解ください。
だから、深く考えずに参考程度でお願いします。


▼「レイプ・ミー」ホーム・デモ1991年5月。自宅にて録音。




"Rape me" (1991年5月ホーム・デモの和訳)

(Check, Check, Check, Check, Check ... )
(チェック、チェック、チェック、チェック、チェック)

(patting)
(手をはたく)

Rape me
犯して。

Rape me again
何度でも犯してよ。

Father just, Take me
お父さんはまたどこかへ連れて行って

Rape me again
私を差し出すのね。

Someone
誰かの所へ。

Since my embarrassments gone
悩んだり、考えることをやめてから

Free, I'm not a lonely one
楽になったわ。私は孤独じゃない。

See, mess me meant to you
ほら、あなたがいつも一緒でしょ。
私をめちゃくちゃにしてくれるあなたが。

He, was a nasty guest
彼は卑猥で気持ち悪い、お父さんの大事なお客様なの。

Fame
お相手させていただけて光栄だわ。

Rape me
犯して。

Rape me again
いくらでも好きなようにして。

Someone, disgrace me
誰でも、私を辱めたらいいわ。私が希望を持てないように。

Face me, and then 
逃げられないって現実を見せて。
ひどい目に遭わせて欲しいの。そうすれば諦めもつくから。

Weight of both of them
そう、今日もまた双方からのしかかってきて

Has, grinded to the ground
地面に押し付けられ、踏みにじるように犯されるの。

We, owe them pay he's made
私たち家族には、彼に借りがあるって。
借金があるから仕方がない事だって。

He's afraid, I'm not a self-endowed.
お父さんも、お客様も心を痛めてくれるの。
私が借金のカタになるだけの、価値がなくなることが怖いって。

Sick Convention
病んだ因習だわ。

Going to the source, 
原因をたどってみると、

inside Intention with me
元はといえば、私自身が心から

Rape me again,
何度でも犯して欲しいと言っているから。

Father knows
お父さんは分かってる。

I'm my elite reinforce
私がよく訓練された選りすぐりの奴隷だって。

Hey, he was a nasty guest
ねえ、彼はいやらしくて汚らしいご来賓だわ。

Fall, I never was I said
堕ちていく。
何も考えない。私は決して彼を愚かだなんて言わない。

Fool, falling to his this
そしてまた彼の手中へ堕ちていくんだわ。

Ohhh
ああ、私は何なのかな。

Make me
変わらなきゃ。

Make me do it again
これは私の望みと違うって、何度も思ったの。
私は変わらないといけないんだわ。

Save me
助けて。

Save me young friend
助けてちょうだい。
まだこの慣習に染まりきっていない、若い友達たち。

Soon my own found recourse
すぐにでも私だけを味方してくれる、頼れるものを見つけるわ。

Hey, I'm not a liar anymore
そう、私はこれ以上自分を欺いちゃいけない。

Save, I'm not alive anymore 
助けを求めよう。
私はもうここで生きて行くつもりはない。

Hey, I'm not a concrete horse
そうよ、私はコンクリートで出来た馬じゃない。
感情も痛みもある生身の人間よ。
無機質な乗り物じゃないんだわ。

Say, I'm not a man nest wired
声に出して言うわ。
私は生まれた場所にずっと囚われの身じゃない。
狭苦しいこんな所を出て行くの。

ahh, I'm not a smorgasbord
ああ、私はいつでも自由に取って食われる
テーブルに並べられた大皿料理じゃない。

Ahh
目が覚めたわ。これが私の本心なの。

Hate me
私が黙って従っていれば平和だったもの。
ここを出たら、みんな私を憎むでしょうね。
私の犠牲の上になりたつ生活なんてごめんだわ。

You hate me again
いくらでも憎んでちょうだい。

You hate me again
何度でも憎んで。
私は喜んで憎まれるわ。


以上です。



おまけ。


▼ミュージック・アワード授賞式1992年。

何かと問題視されたこの曲ですが、物議をかもす、といえばMTVのミュージック・アワード授賞式1992年。
式典で「スメルズライク~」をやってくれ、と言われて拒否。
代わりに「レイプ・ミー」を演奏したかったニルヴァーナですが、大人の事情を受け入れて、「リチウム」を演ることになりました。

しかし、カートはのっけから「レイプ・ミー」を演奏します。動画では分かりませんが、裏方はパニックになり、CMに切り替えようと慌てます)

カートは何事も無かった様に、すぐ「リチウム」を演奏します。
最後は破壊行為をしつつ、デイブが「ハイ!アクセル!」「アクセル、どこー?」と、ガンズアンドローゼス(カートが嫌いなバンド)のヴォーカル、アクセル・ローズの名を呼んで挑発します。






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