2017年4月21日金曜日

Victims - ヴィクティムズ いつも二人で Culture Club 和訳

Victims - ヴィクティムズ いつも二人で Culture Club 和訳


タイトルは「Victims ヴィクティムズ」ですが、歌詞の中では「The victims ザ・ヴィクティムズ」になっています。特定の誰かを示しているのでしょう。

考えなくても、ドラムのジョン・モスとボーイ・ジョージの二人だと思い付いた方は、カルチャー・クラブの常連さんですね。

この曲の発表時期は、「カーマは気まぐれ」の少しあと、「ミスミーブラインド」の前、いずれも1983年です。

"Victims"の意味は「犠牲者」や「被害者」の他にも、「魅了され、虜になった人」、「騙される」「食い物にされる」、そして「生け贄」という色んな意味があります。

カルチャー・クラブの歌詞に、いつもながら特徴的だと思うのですが、「Victims 犠牲者」の単語に込められた意味が多すぎるので、何の犠牲になったのか、「犠牲者」をどう解釈するかはお任せします。


▼ヴィクティムズのPV。ボーイらしい世界観が素敵です。




"Victims" 和訳


The victims we know so well
「犠牲者」、僕たちには何の事かよく分かっているよね

They shine in your eyes 
今では変わり果てた彼らだけど、
あの頃と同じ姿で君の瞳に宿っている

When they kiss and tell
そして彼らはキスして語り掛け

Strange places we never see
未知の場所へ導いてくれるんだ

But you're always there
でも、気付いていないかな
君はいつもその場所にいるんだよ

Like a ghost in my dream
僕の夢に現れる、付きまとう幽霊のように
気が付けば傍にいて、決して離れないのと似ているね

And I keep on telling you
僕は君に繰り返し語り続けよう

Please don't do the things you do
お願いだから、今やっている事も、やろうとしている事も
やめて欲しいんだ

When you do those things
だって、君が何かを行動するときには

Pull my puppet strings
僕を操っている糸を引っ張って

I have the strangest void for you
僕はバカみたいに操られ、望まない動きをさせられるから
心は空っぽで、誰よりも不格好な操り人形みたいだよ
すべては君のために


We love and we never tell
僕たちの愛は確かなものだと信じている
だから、決して問わないよ

What places our hearts in the wishing well
想いが叶う、願い井戸がどこにあるかなんて

Love leads us into the stream
愛は、僕らを試すかの様に押し流して

And it's sink or swim 
二人は終わりを告げるのか、それとも絆を強くするか
大きな決断を迫ったりするけれど

Like it's always been
今までもずっとそんな事があったよね

And I keep on loving you
だから僕は、今までもこれからも、君を愛し続けるよ

It's the only thing to do
それが僕にできる唯一つのことだから

When the angel sings
天使の歌声すらも

There are greater things
どんな偉業であったとしても

Can I give them all to you
僕が出来る限り、持てるものすべてを君に贈ろう

uh,oh,uh


Pull the strings of emotion
ねえ、心の糸にふれてごらん
その糸は君の封印してしまった熱情につながっていて

Take a ride into unknown pleasure
頑なな心を和らげ、経験したことのない至福が包みこむ

Feel like a child on a dark night
僕はまるで、子どもが暗闇の中で小さな手を合わせて

Wishing there was some kind of heaven
一心にお空へ願いをかけているよう

I could be warm with you smiling
和やかな気持ちで、僕と君は一緒に微笑んでいたいから

Hold out your hand for a while
あの時、君と僕を繋いでいたその手を
少しの間だけ僕に差し伸べて

The victims we know them so well...
「犠牲者」、それが何を意味するのか僕らは知っている

so well
よく知っているはずだよ

ah


The victims we know so well
「犠牲者」、僕と君の間には、あえて言う必要もなく

They shine in your eyes when they kiss and tell
犠牲となった彼らは、君の瞳の中で幸せなまま生き続け
優しくキスして教えてくれる

Strange places we never see
僕らがまだ見知らぬ未来へ、その在り処へと

But you're always there like a ghost in my dream
でも君はいつでもその場所にいるんだ
僕の夢に出る幽霊の様に、気付かないうちに傍にいる

And I keep on telling you
僕は君にずっと語り続けるよ

Please don't do the things you do
君がやっていることをどうか止めて

When you do those things, pull my puppet strings
僕を操る糸を引き、意のままに操ろうとしないで
僕は心の無い人形じゃないよ

I have the strangest void for you
何も満たされず、空しく僕は君のために踊り続ける
僕はこの世で一番、馬鹿げた操り人形みたいだ

oh,uh

Show my heart some devotion
君をどれほど深く愛しているか、僕の献身を見せてあげる

Push aside those that whisper never 
だから、小さな囁きに耳を傾けて
どんな時でも邪険にしないで

Feel like a child on a dark night
闇夜に幼い子どもが震えて誰かを求めるように

Wishing we could spend it together
二人が一緒にいられるよう切望している

I could be warm with you smiling
温もりの中で、君と微笑んでいられることを

Hold out your hand for a while
離れてしまった二人の手
僕の手は虚空を掴んでいる
少しだけでも、君の手を伸ばして握って欲しいよ

The victims we know them so well,
「犠牲者」、僕らは何を意味するか分かるよね

so well...
よく分かっているよね



Thank you for your request,Ms.Y.

以上です。


▼字幕付きの和訳動画を作りました。
2017年12月31日から2018年1月1日にかけて。
ねこあるきは、カルチャー・クラブと年越ししました。




ところで以前、私はブログの中で「カルチャー・クラブは10曲和訳する」、と言っていましたが、これで既に9曲目です。
ラストあと1曲?!、と今更ながら気づいたわけです。

飽きっぽいねこあるきにとって、10曲とは永遠に終わらない数だと思っていましたが、足りないですね、まだまだやりたい曲もあるし。

カルチャー・クラブは「カーマは気まぐれ」以外、ご存知ない方も多いですが、名曲揃いです。
また来日してくれる日を願って、10曲に拘らずもっと和訳してみようと思います。



おまけ


「ヴィクティムズ」は、「Shirley Temple Moment シャーリー・テンプル・モーメント」というタイトルで、メイキングみたいな音源が発表されています。

しょっちゅう演奏をやめて"fuckin' !"と叫んだり、やたら口の悪いメンバーですが、罵詈雑言はおいといて、やり取りがちょっと興味深かったりします。
曲の完成度の高さは、こういう過程を経て出来上がっているのですね。

クイーンのメンバー4人も、曲作りの中で、マジ切れの喧嘩することだってある、と語っていましたし。

▼「シャーリー・テンプル・モーメント」。
※過激な発言が含まれますので、ご注意ください。
品行方正なテンプルちゃんとは程遠い雰囲気の音源です。
(おそらく皮肉でしょうけれど)

この音源で、各メンバーが何を言っているか、文字に起こしたサイトを見つけました。世の中は広いですね。
ちょっと、和訳するには憚られるので、リンクだけ貼ります。
文字起こしはここ



この「シャーリー・テンプル・モーメント」は、初期のデモ音源を録音中の出来事です。

特に興味深いのが、ボーイの歌う歌詞。
途中までは同じで、一部異なっているので、おまけで和訳します。

"Oh, the victims we know so well
They shine in your eyes when they kiss and tell
Strange places we've never seen
But you're always there like a ghost in my dream
And I keep on telling you
Please don't do the things you do
When you do those things, pull my puppet strings
I've the strangest void for you...
Oh, we love and we never tell
What places our hearts in the wishing well
▲ここまでは同じ

▼ここから歌詞が異なります。

Strange lover I've never been
僕はこんな二人の付き合い方をした覚えはないよ

But you must be strong, you must come clean
君は強くならなきゃ、そして心の内を僕に吐露して

If I keep on loving you, it's the only thing to do
僕が君を愛し続けるために、それだけはやって欲しい

There are stranger things if I do those things
そうでなければ、僕は一体何なの

I'm a puppet king for you..."
今の僕は君のための、張り子の操り人形じゃないか


以上、おまけ和訳です。

「シャーリー・テンプル・モーメント」の音源は、繊細な方が聞く(見る)とショックを受けるかもしれませんので、もし勇気が無くて聞けない方は、お気軽にご質問ください。






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2017年3月28日火曜日

The Great Pretender - The PlattersとFreddie solo の2つ 和訳

The Great Pretender - The PlattersとFreddie solo の2つ 和訳


ザ・プラターズの「グレート・プリテンダー」ですが、後半ではフレディー・マーキュリー版も和訳しました。

歌い方次第で、雰囲気も和訳も変わるのは不思議。
プラターズ版と比べてみてはいかがでしょうか。

管理人のねこあるきは、クイーンを聴くよりずーっと前に、プラターズのとりこになり、かと言って収集できる余裕もなく、ひたすら同じものを聴き続けた懐かしい過去があります。

初めてプラターズの公演を見に行ったときは、ハーブ・リードが歌う「16トン "sixteen tons"」の重低音に、痺れる想いをしたものでした。

ハーブは2012年に亡くなっているのですね。
実に惜しい。

▼1955年のザ・プラターズ「グレート・プリテンダー」






The Great Pretender 和訳 (ザ・プラターズ)


Oh oh, yes I'm the great pretender
ああ、そうさ、僕はとんだ思わせぶり

Pretending that I'm doing well
事も無げにやってみせる

My need is such I pretend too much
胸の内を悟られたくなくて、大袈裟なくらい

I'm lonely but no one can tell
孤独だとも。
でも、誰もそれを知るすべもない

Oh oh, yes I'm the great pretender
分かっている、僕はとんだ食わせ者

Adrift in a world of my own
自分だけの世界を漂って

I've played the game but to my real shame
上辺だけの駆け引きを楽しんでいたつもりなのに
待っていた現実は落胆だった

You've left me to grieve all alone
君が僕の元を去ってから、ぽつんと独り悲嘆に暮れる


Too real is this feeling of make believe
本当に起こった事実は、否応なしに信じなきゃいけない

Too real when I feel what my heart can't conceal
ときに現実は、僕の本音を隠し切れなくする


Yes I'm the great pretender
いいよ、成りすましで結構じゃないか

Just laughin' and gay like a clown
道化師のように、明るく笑おう

I seem to be what I'm not, you see
本音がどうであろうと、僕は見た目通り

I'm wearing my heart like a crown
泣きそうな心を無理に装って
王冠を乗せたかのように、華やかに


Pretending that you're still around
君がまだ、傍にいる様に振舞っていないと
僕はダメになりそうだけど

Too real is this feeling of make believe
どうあっても事実を受け入れなきゃいけない

Too real when I feel what my heart can't conceal
ときに現実は、どう取り繕っても僕の本音をむき出しにするんだね


Yes I'm the great pretender
分かってる、僕は強がりが過ぎるだけの男

Just laughin' and gay like the clown
いくらでもお道化て、笑っていよう

I seem to be what I'm not, you see
僕が何を思っていようといまいと、見たままさ

I'm wearing my heart like a crown
今にも消えそうな心に、宝飾の王冠を乗せて
煌びやかに見せよう

Pretending that you're still around
君がまだ、僕のそばにいると、自分に思い込ませて

(Still around)



以上です。


顔で笑って、心で泣いて。
リードボーカルのトニーも、コーラスのメンバーも笑みを浮かべ、楽し気に歌う姿がこの曲の雰囲気にマッチしてすごく良いです。

フレディーがカバーしたときは、オラついたオーバーアクション、ドラァグクイーンの格好、ねこあるきの脳内はプラターズに染まっていただけに「この名曲になんてことを!」とわなないたのも、今は昔。

フレディーならやりそう、というところで落ち着きました。
ここから、フレディー版の和訳です。

▼フレディーの「グレート・プリテンダー」PV




The Great Pretender (Freddie solo) 和訳 フレディーソロ


Oh oh, yes I'm the great pretender
まあ、僕ほどの嘘つきはいないだろうね

Pretending that I'm doing well
どうだい、うまいこと化けの皮かぶって、
あたかも自然に見えるだろう

My need is such I pretend too much
本音なんか出すくらいなら、馬鹿やってた方がマシさ

I'm lonely but no one can tell
僕は孤独だとしても、だからってどうってことない

Oh oh, yes I'm the great pretender
ごらん、僕はこんなに陽気な人物だろう
表向きだけでも

Adrift in a world of my own
自分さえ楽しければそれで良いんだ

I've played the game but to my real shame
人生なんて所詮、上辺のだけの賭け事だなんて
分かったつもりで遊んでいたら、
実際はそんな甘いものじゃなかった

You've left me to grieve all alone
君は結局、こんな僕を見限ってどこかへ行ってしまったね

Too real is this feeling of make believe
事実か、幻想かなんてどっちでも良いんだ
僕の身に起こった事だけを信じていたいけど

Too real when I feel what my heart can't conceal
それでも現実ってやつは、どこまでも追いかけてくる

Yes I'm the great pretender
僕の二面性は見事なもんだろう

Just laughin' and gay like a clown
大袈裟に大笑いして、バカ騒ぎして

I seem to be what I'm not, you see
僕の本心を知ろうとしないで、一緒に楽しくやろうよ

I'm wearing my heart like a crown
ゴテゴテ飾った王冠を、心に被せて

Pretending that you're still around
いつでも僕は独りじゃないって明るく振舞うんだ

Yeah,Too real when I feel what my heart can't conceal
ああ、どんなに仮面で装っても、現実が付きまとう
振り払っても、素顔を暴こうと真実が心に入り込んでくる


Yes I'm the great pretender
それでも僕は嘘を吐き続ける
仮想の現実が、僕の人生なんだ

Just laughin' and gay like the clown
騒々しいゲイでもピエロでも、
なんでもやってやろうじゃないか

I seem to be what I'm not, you see
人がどう思おうと知った事じゃない
皆の目に映る姿こそ事実なんだ

I'm wearing my heart like a crown
心にはいつも王冠が被せてある
内面がどうであってもさ

Pretending that you're
そして、君はまだ僕のそばにいる

Pretending that you're still around
僕は独りじゃないって信じているんだ



以上です。

なんだか「ライアー」が極限まできてしまった様に感じます。


おまけ。

フレディー版のPVメイキングと、登場するドラァグ・クイーンたちの紹介です。

▼左、ロジャー・テイラー
中央、ピーター・ストレイカー(フレディの友人、歌手)
右、フレディー・マーキュリーご自身




ロジャー・テイラーまで、何をなさっているのか。


▼グレート・プリテンダーの楽屋裏とメイキング。
なんだかんだ楽しんでいるご様子。
ボーン・トゥ・ラブ・ユーのNGシーンも少し入っています。







2017年3月26日日曜日

The Fairy Feller's Master-Stroke - Queen 和訳

The Fairy Feller's Master-Stroke - Queen 和訳


邦題「フェアリー・フェラーの神技」
フレディが、ロンドンの当時テート・ギャラリー(現テイト)という国立美術館で、細密に描かれたリチャード・ダッドの絵を元に書いた曲で、絵も曲と同じ名前です。

フレディは本当にファンタジーが好きですね。

リチャード・ダッドは幼い時から才能に恵まれましたが、精神を病んで父親を殺め、精神病棟で半生を過ごした1817-1886年の画家です。

精神病棟と言っても、現代のようなものではなく、鉄格子や鎖につなぐ、あまり良い環境とは言えない場所。
ここで1855 -64年まで、9年の歳月をかけて"The Fairy Feller's Master-Stroke"を描き上げました。

画面に所狭しと描かれている様に、フレディの曲もぎっしり登場人物が満載。

いちいち絵と見比べながら和訳したので、えらく苦労しました。
古いイギリス英語も散見されるし。

登場人物は、シェークスピアや、マザーグース、ギリシャ神話から出てくるので、のちほどゆっくりと。

最近、クイーンの曲に解説が多いので疲れました(挫折気味)


▼"The Fairy Feller's Master-Stroke" 絵画のほうです。




妖精が割ろうとしている「木の実」は、なぜか和訳では「くるみ」になっていることが多いですが、金色の斧を振り上げている妖精の足元にあるのは、どうみてもクルミではありませんね。

▼足元に落ちている木の実。



おそらく、西洋ハシバミの実(ヘーゼルナッツ)が正しいのではないかと。
▼ヘーゼルナッツの殻と中身




▼オフィシャルの「フェアリー・フェラーの神技」は「クイーンⅡ」1974年から。





"The Fairy Feller's Master-Stroke" 和訳


時計の針が、時を刻む。
今日は妖精の国での一大イベント、待ちに待ったその日なのだ。


He's a fairy feller
彼こそ妖精界の名高き木こり


The fairy folk have gathered round the new moon shine
月明かりが鳴りをひそめ、星だけが輝きを増す新月のころ、
妖精の仲間たちがこぞってやって来る

To see the feller crack a nut at night's noon time
真夜中0時に、木こりが木の実を割るのを見るために

To swing his axe he swears, 
黄金に輝く斧を振り下ろし、確実に一刀加えるのを

as it climbs he dares
彼はまるで恐れを知らぬかのようで

To deliver...
それを見届けるために...

The master-stroke
ため息まじりに誰もが感嘆する
「あの一撃は神技さ!」


Ploughman, "waggoner will", and types
農夫で『鋤車引きのウィル』なんて正にそれ
車に手をかけ、その時を今かと待ち構える

Politician with senatorial pipe -
政治家と上院議員は、管弦楽器を吹いている

he's a dilly-dally-o
手持ち無沙汰にのらりくらり、とね

Pedagogue squinting, wears a frown
博識を鼻にかけた学者は目を細め、しかめ面

And a satyr peers under lady's gown, dirty fellow
サテュロスは仲間の女のスカートの下に、いやらしいヤツ

What a dirty laddio
相変わらずの好きモノさ

Tatterdemalion and a junketer
ぼろ服の男と、物見遊山の男は

There's a thief and a dragonfly trumpeter -
泥棒と、トンボのトランペット吹きの近くにいる

- he's my hero
トンボのトランペットはそれは素晴らしくて
僕のヒーローだ

Fairy dandy tickling the fancy of his lady friend
男前の妖精は女の友達に、たわむれに手をかけている

The nymph in yellow "can we see the master-stroke"
若く美しいニンフは無責任に煽る
「本当に私たちはあの神技を見られるのかしら?」

What a quaere fellow
なんと身勝手な連中だろう


Soldier, sailor, tinker, tailor, ploughboy
兵士、水夫、鋳物の修理屋、仕立て屋、牛すきを引く田舎者

Waiting to hear the sound
有象無象が寄せ集まって、一撃の響きを聞こうと待ちわびる

And the arch-magician presides
弓なり型の帽子をかぶった魔法使いが仕切り役

He is the leader
彼は、誰もが認める指導者さ


Oberon and titania watched by a harridan
オーベロンとティターニアは、また何か仕出かさないように
付き添いの口やかましい婆さんに見張られて

Mab is the Queen and there's a good apothecary-man
マブの女王の傍らには、腕の良い薬師の男が

Come to say hello
みんな揃ってご挨拶

Fairy dandy tickling the fancy of his lady friend
洒落男の妖精は、いたずらに女友達をくすぐりつつ

The nymph in yellow
麗しいニンフは疑いの目で時を見守る

What a quaere fellow
まったく勘ぐり過ぎなやつらだよ

The ostler stares with hands on his knees
馬の世話人は膝に手を当てて、ことの成り行きをじっと見つめ

Come on mr. feller, 
さあ、名うての木こり、その腕を奮ってくれ

crack it open if you please
木の実に渾身の一撃を、目に物見せてくれないか



以上です。

▼自分でも酔狂だと思いますが、字幕付き動画を作りました。




本当に、これでおしまいにしたい所ですが、長い解説があります。

ご興味のある方だけ。
いらなかったら、すっ飛ばしてください。


▼まず絵を見ていきます。「Fairy Feller 妖精の木こり」
金の斧を構え、木の実を割ろうというとき。





それと"new moon" は新月。
満月の逆なので、月明かりのない真っ暗闇。

「月明かりの下、妖精たちが集まる」の方が、イメージ的にきれいなのですが、この曲はフレディのサイドブラックなので「黒」にこだわったのかと思います。


▼Ploughman, "waggoner will"
「農夫で『鋤車引きのウィル』」






▼Politician with senatorial pipe 
「政治家と上院議員は、管弦楽器を吹いている」
奥でラッパを吹いているのは、兵士に見えますが。




▼どちらかといえば、こっちの方が上院議員に見えます。
しかし、管弦楽は吹いていません。分かりませんでした。





▼Pedagogue squinting, wears a frown
「博識を鼻にかけた学者は目を細め、しかめ面」
目を細めていて、鼻持ちならない、いかにも口うるさそうなのはこれでした。



"And a satyr peers under lady's gown, dirty fellow "
「サテュロスは仲間の女のスカートの下に、いやらしいヤツ」

女性のスカートの下にいる妖精は一人だけ。
しかしサテュロスはギリシャ神話に出てくる半人半獣の姿で、酒と女が好きな好色の象徴。
どこにも半人半獣の妖精は見当たりません。

▼サテュロスはどうも、年代や場所によっては人間と同じ姿で描かれることが多く、年を取ると「あごヒゲをはやし、禿げている」そうなので、おそらくこれ。





▼"Tatterdemalion and a junketer"
「ぼろ服の男と、物見高い男」




▼"thief and a dragonfly trumpeter"
「泥棒と、トンボのトランペット吹き」
大きなトンボの足元に、ちらりと覗くのが泥棒でしょうか。




▼"Fairy dandy tickling the fancy of his lady friend"
「男前の妖精は女の友達に、たわむれに手をかけている」




▼"The nymph in yellow" 
ニンフは若くて美しい女性のこと。
しかし、黄色い服を着ているわけではありませんね。
「黄色い声」は仏教由来の言葉なので、和訳に反映しませんでした。




"Soldier, sailor, tinker, tailor, ploughboy"
「兵隊、水夫、鋳物の修理屋、仕立て屋、牛すきを引く田舎者」は、マザーグースの引用ですね。

マザーグースはこのあと、
"Rich Man, Poor Man,Beggar, Thief"
「金持ち、貧乏、こじき、泥棒」と続きます。

▼おそらく彼らのことかと思います。
兵隊はさっき、ラッパの彼でしょうか。
「仕立て屋、田舎者、鋳物の修理、泥棒」の並びです。




▼"And the arch-magician"
「弓なり型の帽子をかぶった魔法使い」の主導でみんなが集まったようです。




"Oberon and titania watched by a harridan"
「オーベロンとティターニアは、また何か仕出かさないよう、付き添いの口やかましい婆さんに見張られて」

オベロンとタイタニアは、シェイクスピアの喜劇「真夏の夜の夢」に出てくる妖精王と女王。

劇の中では養子をめぐって喧嘩し、周囲を巻き込んでひと悶着おこすので、付き添いの老婆にぎっちり見張られているのでしょう。

▼オベロンとタイタニア、そして見張りの老婆。




"Mab is the Queen and there's a good apothecary-man"
「マブの女王の傍らには、腕の良い薬師の男が」

マブ(メイブ)の女王は、本来はケルト神話に出てくる悪・狂気・権威の女王ですが、アイルランドの言い伝えに、眠っている間、頭の中をマブの女王の行列が通ると、人間は夢を見ると言われています。

シェイクスピアの作品の中で、マブの女王が行列で使う乗り物は、昆虫や小動物がハシバミの実で作る、とあるので、とても小さな妖精なのでしょう。

▼小さな小人の行列は、ここにありました。
魔法使いの帽子の上。分かりづらかった。




やっと最後。


"The ostler stares with hands on his knees"
▼「馬の世話人は膝に手を当てて、ことの成り行きをじっと見つめ」




さあ、ようやくハシバミの実を割ってもらいましょう。
説明はおしまいです。

画家のリチャード・ダッドにも、フレディにも、多彩すぎて付いていけません。
和訳で韻を踏む余裕が、まるでありませんでした。
いつか書き直すかもしれません(適当)


おまけ

ここまで辿りついた方はいらっしゃるでしょうか。
疲労困憊のねこあるきです。

▼レインボー座でのライブ「フェアリー・フェリーの神技」音源のみ。
え?ライブでこれを演奏した?観てみたかったです。




ここまで、きっちり読んでいただいた方、その探求心に感服します。






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2017年3月24日金曜日

Nevermore - Queen 和訳

Nevermore - Queen 和訳


音に聞く「Queen II」から「ネヴァー・モア」です。
繰り広げられるフレディの世界(サイドブラック)の中で、はたと足を止める様に、心を引き寄せられる方も多いのではないでしょうか。

まるで聖堂の中にいる気にさえなります。

そして短い。約1分17秒。
しかし、フレディの高音に、元聖歌隊のロジャーのコーラスが重なって、引き込まれるには十分の長さです。

「Nevermore ネバーモア」といえば、エドガー・アラン・ポーの「大鴉(おおがらす)」という詩の中で、繰り返すことで意味を増す言葉として有名です。

ポーの詩では「若く美しい恋人の死」という喪失感を抱えた主人公が、「ネバーモア」という言葉の繰り返しで、自ら悲しみの深みへ陥ってしまうという。

「大鴉」はこの曲と何の関係もないと言ってしまえばそれまでですが、せっかくなのでちょっとイメージを拝借して。

前半は亡き恋人が、そよ風に姿を変え「僕」に声を届けようとする。
一方、後半では恋人を失った「僕」は、悲しみのあまり「ネバーモア」を繰り返しながら、自ら絶望の中へと突き進み、そよ風に気付かない。

美しくも哀しい、そんな解釈です。


▼ネヴァー・モアは音源しかないのですね。
フレディの弾き語りを見てみたかったです。





"Nevermore" 和訳


There's no living in my life anymore
最早、生きる意味は無い、なんて

The seas have gone dry and the rain stopped falling
海は干上がり、雨は枯れ果てたとして

Please don't you cry anymore
あなたの涙は止められないの?

Can't you see
どうして

Listen to the breeze, 
聴き澄まして、そよめきを

whisper to me please
語りかけて、囁きを

Don't send me to the path of nevermore
二人で辿ったこの道に、引き返せなくなる前に


Even the valleys below
なだらかな山あいは芽ぐみ

Where the rays of the sun were so warm and tender
柔らかな陽射しの温もりで、満たされるというのに

Now haven't anything to grow
僕の心は育みもなく

Can't you see
どうして

Why did you have to leave me
なぜ僕の元を去ったの

Why did you deceive me
なぜ僕の心を奪ったの

You send me to the path of nevermore
二度と戻れない道へと僕を追い遣って

When you say you didn't love me anymore
最早、僕を愛していなかったと言うのであれば

Nevermore
もう、戻れない

Nevermore
最早、かえらない



以上です。

▼気まぐれで和訳付き動画を作成してみました。





おまけ

▼ネヴァー・モアのBBC版。
ドラムが入り、後半のファルセットを低く落としています。







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2017年3月20日月曜日

Now I'm Here - Queen 和訳

Now I'm Here - Queen 和訳


「ナウ・アイム・ヒア」は、邦題「誘惑のロックンロール」。
炎のロックンロール」に続き、なんという意訳したタイトル。
そして2曲ともブライアン・メイ作です。

メイ氏の作る詩は、どうも理屈っぽく感じてしまうねこあるきです。

「ナウ・アイム・ヒア」は、歌詞の中に「dungeon 地下牢」の「peaches ピーチ」や、「Hoople フープル」など、補足が必要な単語が出てきます。

補足が長くなるので、和訳の最後にします。

ちなみに、ゲームのスーパーマリオは、まだこの時代には存在しないので、捕らえられたピーチ姫のことではありません。


▼Now I'm Here 誘惑のロックンロール。レインボーでのライブが有名でしょう。最初は真っ暗なのは、演出です。

オフィシャルの動画が良くなかったので、個人的に高画質の動画をアップしました。







▼CD版は、イヤホンかヘッドホンで聴くことをおススメします。
フレディが耳元でささやいてくる様に聴こえます。





" Now I'm Here " 和訳


Here I stand (here I stand)
僕はここだよ。

Look around around around around around
辺りを見渡してごらん

But you won't see me (but you won't see me)
だけど、見えてないね。


Now I'm here (Now I'm here),
さあ、ここだよ。

Now I'm there (Now I'm there)
ほら、こっち。


I'm just a 
たったいま

just a new man
僕は新しく生まれた。

Yes you made me live again, wow
君が蘇らせてくれたんだ

A baby I was when you took my hand
君が僕の手を取ってくれたとき、
まだ僕はほんの小さな赤ん坊だった。

And the light of the night burned bright
そして闇夜は瞬く間に燃えるように輝き

The people all stared didn't understand
それを見つめる人々は、何が起きたか分からなかった。

But you new my name on sight
だけど君は一目で僕の新しい名前を捉えていた。

Ooh whatever came of you and me
君と僕の間に何が起ころうと

America's new bride to be 
たとえアメリカからきれいな花嫁さんが迎えに来たとしても

ooh, don't worry baby I'm safe and sound
ああもう、心配しないで、僕の大切なひと。
僕が他に気を移すなんてことはしないよ。

Down in the dungeon just peaches 'n' me
まるで、地下牢の中にお姫様と僕の二人っきり。

Don't I love her so
だったら彼女を愛するのは当然でしょう。

Yes you made me live again, yeah
それと同じ、君がいてこその僕なんだ。

Yeah, ooh, a thin moon me in a smoke-screen sky
泣き出しそうな曇りガラスの空の向こう、
おぼろげに見える僕は新月。

Where the beams of your lovelight chase
君の愛が放つ輝き、僕はその光を追い求めている。

Don't move, don't speak, don't feel no pain
動かず、言葉も発せず、でも痛みは感じない。

With the rain running down my face
やがて冷たい雨が降り注ぎ、僕の頬を濡らしていると

Your matches still light up the sky
君が灯した小さなマッチの明かりが空まで届いて
僕の瞳に光を宿し

And many a tear lives on in my eye
幾多の涙が、雨より多く頬を伝う。

Down in the city just Hoople 'n' me
例えばさ。
もし、この街にフープルと僕だけになったとして

Don't I love him so
フープルが好きか、だなんて

Ooh, don't I love him so
そりゃあ、飛びつく勢いで大好きさ。

so long 
ずっと。

Wooh

Whatever comes of you and me
君と僕に、何が訪れようと

I love to leave my memory with you
残された記憶の中で、変わらずに君との日々を愛している。


Now I'm here (Now I'm here)
今、僕はここにいる。

Think I'll stay around around around around around around
僕はいつも、どこにだっているんだよ。

Down in the city justa you 'n' me (down in the city justa you 'n' me)
君と僕はついに出会えた。
この街で、今や二人っきりなんだ。

Don't I love you so
君を愛さないはずがないだろう。

Go, go, go, little Queenie
行け行け、僕のかわいいクイーニィ

hoo



以上です。


▼ライヴ・アット・ザ・レインボーから、字幕動画を作りました。1974年です。





さて、補足です。

最初に、有名ですが「クイーニィ」は、クイーンのファンたちを指します。

「Dungeon ダンジョン」は1970年代、ニューオーリンズにあったロックンロール・バーの名前。

「Peaches ピーチィズ」は、有名なジャズドラマーのジョニー・ヴィダコビッチの奥さんの愛称。

「Hoople フープル」は、ロックバンドの、モット・ザ・フープルのこと。

▼モット・ザ・フープル




クイーンは初めてのアメリカツアーで、モット・ザ・フープルの前座をつとめていました。
英米では、クイーンよりモット・ザ・フープルの方が有名でした。

とはいえ1973年~1974年、アルバムでは「シアー・ハート・アタック」の頃なので、日本との温度差を感じます。

アメリカのバー、「ダンジョン」でメイ氏は「ピーチズ」と出会い、モット・ザ・フープルとのツアーが成功したことが、この曲に影響しているのですね。
(メイ氏のブログに、この曲について解説が以前あったそうですが、今ではどうなんでしょう?)

あんまり個人的な固有名詞を歌詞に盛り込まれても、いまいち入り込めないのでやめて欲しいと思う反面、歴史を感じたりもします。





2017年3月18日土曜日

School - Nirvana 和訳

School - Nirvana 和訳


「スクール」はファーストアルバム「Bleach ブリーチ」1989年から。元々このアルバムは「ブリーチ」という名前ではなく、 "Too Many Humans " という名前でしたが、ニルヴァーナがサンフランシスコ内を運転中に、エイズ撲滅用ポスターを見て、名前を「ブリーチ」に変更しました。

「ブリーチ」命名について長くなるので、和訳の最後にもう少し詳しく記載します。

カート・コバーンは、特にブリーチの曲について「歌詞に意味はない」と言い切っていますが、ねこあるきにはどうしても意味がないとは思えないのです。

少年時代、両親が離婚し、心の傷が癒えぬまま迎えた高校生活。
待っていたのは学業だけではなく、スクールカーストや、いじめや差別など、人が集まるところにはつきもの。

カートは周囲とうまくなじめませんでしたが、バンドを組んだり、ベースのクリスに出会ったり、美術で才能を見せたり、悪いことばかりではありません。

「スクール」は、ただ単に「学校が嫌い」だけではなく、もっと全体的なものに対する批判というか、不満をぶつけている様に解釈しました。


▼「スクール」Paramount パラマウント1991年。
"You're in high school again !"と絶叫するところが格好良すぎる。






"School" 和訳


Won't you believe it
認めたくなくても

It's just my luck
俺はツイていた

Won't you believe it
信じられないだろうが

It's just my luck
運は俺に向いていた

Won't you believe it
まあ、結果がすべてさ

It's just my luck
俺は運が良かったんだよ

Won't you believe it
信じたくなくても、これが事実

It's just my luck
運も実力の内なんでね


No recess
ここは遊び場じゃねえ

No recess
ふざけんな

No recess
何しに来てんだよ


Won't you believe it
あれこれ言われたけどさ

It's just my luck
俺は運に任せてやってくよ

Won't you believe it
信じても、信じなくても

It's just my luck
運だけでやってくよ

Won't you believe it
分かんないだろうな

It's just my luck
俺は運が良かっただけ

Won't you believe it
現実を認めてもらおうか

It's just my luck
俺はイチ抜けってわけ


No recess
いい加減にしろ

No recess
お前んちか?ここは

No recess
くだらねえんだよ


You're in high school again
やり直せよ

You're in high school again
出直してこい

You're in high school again
ここがどこか分かんねぇだろ

You're in high school again
何をする場所か分かってねえ

You're in high school again
1年生からやり直せ

You're in high school again
もう一回やり直せ

You're in high school again
入学式から出戻って来い

You're in high school again!
出直して来いっつってんだよ!


No recess
バカだろ

No recess
お遊びごっこかよ

No recess
黙っとけ

No recess
中身からっぽか

No recess
付き合ってらんねえ

No recess
俺の居場所じゃなかった

No recess
それだけさ



以上です。

▼フォロワー様へ、和訳付き動画です。



おまけ、ならぬ、前述の続き。

アルバム「ブリーチ」の名前の由来。

ニルヴァーナが見かけたポスターは、エイズ撲滅用のポスター。
といっても、日本ではあまり考えられない内容です。

▼これがポスターのキャッチコピー。



" BLEACH YOUR WORKS BEFORE YOU GET STONED."
『墓に入る前に、漂白を。』

なんのこっちゃ、とお思いかもしれません。
それもそのはず、このポスターはヘロイン中毒者の、注射回し打ちに対してエイズ感染を防ぐために、ヘロイン打つ前に注射針の漂白をしなさい、と啓蒙しています。

ありえねーっ。

アメリカ何やってんだ、と思うのはブログ内で、これで3回目。

このポスターの標語 "BLEACH" から、アルバム名が付けられました。

2017年3月現在、このエピソードが日本語のウィキペディアにまだ載ってないのはどうしてでしょう。どなたかファンの方は書かないのでしょうか。






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2017年3月16日木曜日

Aneurysm - Nirvana 和訳

Aneurysm - Nirvana 和訳


「Aneurysm アニュウリズム」は「動脈瘤」という意味ですが、初めに申し上げておきますと、これはラブソングです。

この時、カート・コバーンのお相手は「ラウンジ・アクト」でお馴染み、ガールズバンド「ビキニ・キル」のヴォーカル、トビ・ヴェイル。
カートはトビが大好きだったのですね。
(ラウンジ・アクトで読み取れるように、別れた後も引きずっているみたいだし)

「動脈瘤」の症状について調べました。
血管(動脈)の中にコブができ、少しずつ肥大化します。始めはなんの症状もなく、コブに気が付くほど大きくなっていた時には、すでに命に関わりかねないという。

気付かないうちに好きになっていて、「もしかして好きかも?」と意識し始めたら、時すでに病膏肓に入る、と言いたいのでしょうか。
せっかく恋い焦がれる気持ちを「動脈瘤」とは。

そして、隠語がやたらと多いです。
"Beat me outta me"や、"shoot the shit"は、違法な薬物を接種する行為を指すそうです。
でも、いくらカート・コバーンが薬物中毒だったからと言って、この曲は「リチウム」とは違います。
もう一度申し上げますが、ラブソングです。

トビという存在が、カートにとって薬物のように刺激的で、かつ中毒性がある、と表現しているのだと解釈しました。

ぶっきらぼうで重々しく、ある意味正直で、カートらしいと言うか。
せっかく恋い焦がれる気持ちを、今度は「違法薬物」とは。


ところで、カートの手書き歌詞を探してきました。

▼「DIVE ダイヴ」でもそうでしたが、カートは歌詞を書くとき、「A」を大文字で書く癖がありますね。





▼Aneurysm アニュウリズムは、パラマウントのライブ1991年。
途中でスモーク焚きすぎて、クリスとカートの二人で装置を止めに行きます。



▼アルバム「インセスティサイド」のアニュウリズム1992年





"Aneurysm" 和訳  

※歌詞はアルバム「インセスティサイド」収録版です。


Come on over and do the twist
こっち来なよ、熱く絡み合おう。

A-ha

Over-do it and have a fit
ヤり過ぎて「いい加減にしろ!」ってくらい。

A-ha

Love you so much it makes me sick
お前が好きすぎて、俺は熱病に罹ったようだ。

A-ha

Come on over and do the twist
ここに来てさ、身体を重ね合わそう。

A-ha


Beat me outta me - Beat it! beat it!
打ち込んでくれ、刺激的なやつを。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
打ち込め、もっと俺に。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
流し込め、俺の体に。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
ヤバいやつを、ブッこんでくれ。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
特製のやつを注入しろ。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
ラリった以上に、ハイになるやつ。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
常習者なのさ、お前の。

Beat me outta me
俺を狂わせて。


Come on over and do the twist
来いよ、激しくヤろうぜ。

A-ha

Over-do it and have a fit
ブチ切れるくらい、何度でも。

A-ha

Love you so much it makes me sick
「好きだ」って気持ちが限界超えて、かなり病気。

A-ha

Come on over and shoot the shit
来なよ、俺に打って欲しいんだ。

A-ha


Beat me outta me - Beat it! beat it!
麻薬より強力な効果が。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
身体に火が付いた様に熱く、呼吸が荒い。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
幻覚?幻聴?
何をしてもお前に重ねて見える。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
息が詰まって、かきむしるほど胸が苦しい。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
意識が遠く、世界が輝いて見える。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
気付いた時は手遅れ。
いつのまにか中毒者の出来上がり。

Beat me outta me - Beat it! beat it!
お前がいないと、禁断症状が出るから。

Beat me outta me
俺に打ち込んだままでいて。


She keeps it pumpin' straight to my heart
お前は俺の心臓に、直接ポンプで流入し続ける。

She keeps it pumpin' straight to my heart
注射や経口接種なんてチャチなもんじゃねぇ。

She keeps it pumpin' straight to my heart
俺の心臓に、ぶっといポンプでヤバいのをブッ込み続ける。

She keeps it pumpin' straight to my heart
お前って存在は、薬物より過激だ。

She keeps it pumpin' straight to my heart
これ以上激しいのは知らねぇ。

She keeps it pumpin' straight to my heart
もっと流し込み続けて、俺を壊してくれ。

She keeps it pumpin' straight to my heart
一直線に心臓をぶち抜いて、ポンプでどくどく流してくる。

She keeps it pumpin' straight to my heart
致死量なんて、とっくに超えてんだけど。



以上です。

そのまま歌詞を直訳すると、自分を殴らせながら、ツイストを踊り過ぎている、ただの頭のおかしな人の歌になるのでご注意を。

個人的には、カートがディスコ行って、ツイストなんか踊っていたら、逆に見てみたいです。

▼パラディソのライブで、字幕付き動画を作成しました。




おまけ


▼カート・コバーンと、トビ・ヴェイル。




「スメルズライク・ティーン・スピリット」がシングルカットされたとき、A面が「スメルズ~」、B面がこの「アニュウリズム」他。
トビ・ヴェイルがいてこそ、出来た作品なんですね。






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